インビザラインから”お口の健康”を知ってもらおう！

 
100歳まで健康に生き抜くためには、口腔の健康が非常に重要です。
歯科関係者であれば、分かりきっていることですが、世の中の一般常識としてはまだ浸透していません。

歯科医院に来院くださる方の未来の健康を一緒に考えていけるのが「歯科医院」だと思います。

歯科医院へ行くのは「痛くなってから」という方が多く、定期的に歯科健診を受けている方の割合は少ないです。今は大丈夫だからと歯科医院に行く必要を感じていないのでしょう。

そんな中でも人生100年健康的に暮らしていけるようにするには、お口の健康をまず考えなくてはいけないという常識をみなさんに知ってもらうことが今後の歯科の役目だと思います。

・お口の健康維持をしていくために、どんな状況だと自分で維持管理がしやすいのか。
・全身の健康と深く関わっている口腔内について
患者の未来のために歯科からより多くの情報提供をしていくべきだと感じています。

関心のない患者にお口の話をしてもなかなか分かってもらえないですよね。
フロス指導も患者に定着しない…食生活指導をしても変わらない…などのお悩みもあるのではないでしょうか？

様々な患者が来院してくる中で、インビザラインのカウンセリングや矯正相談で来院された方は、歯並びを知りたい方＝お口に何かしらの興味があるということになります。

まずは、インビザラインを入口とし、長期的にどのような健康的な未来が期待できるのかを患者と共に考えてみるきっかけにしていただくといいのではないでしょうか。

そうすることで、患者へより良い提案・予防の提案ができ、インビザライン以外の自費治療への案内もしやすくなります。

今回は、インビザラインを入口としたお口の健康を患者説明する時にどういった内容を話すのかいくつかまとめてみました。
最後まで、ご覧ください。

1. なぜ、お口の健康が全身の健康の維持になるのか

 
矯正治療により歯並びと噛み合わせを改善することは、全身の健康に大きな影響を与えます。特に高齢期においては、消化器官や心臓血管系への負担を減らすことができ、全体的な健康状態を維持するのに役立ちます。

歯並びが整っていることで、食べ物をしっかりと噛み砕けるため、消化がスムーズになり、胃や腸に負担を減らすことができます。これにより、高齢者に多い消化不良や胃腸の不調を予防できます。

また、歯並びが良いことでよく噛むことができるため、唾液が十分に分泌され、食べ物が消化しやすい形に変わります。栄養の吸収が効率的に行われ、全身の健康がサポートされます。

2. 口腔衛生が向上し、歯の寿命が長くなる

 

矯正治療で歯並びを整えることで、歯と歯の間の清掃がしやすくなり、虫歯や歯周病の予防に大きく貢献します。これにより、歯の寿命を延ばし、長寿を支える重要な要素となります。

歯並びが良いと、プラークや食べかすが溜まりにくく、定期的なケアを続けることで虫歯や歯周病のリスクが減少します。結果として、自分の歯を長期間にわたり健康に保つことができ、高齢になっても自分の歯で食事を楽しむことができます。

また、インビザライン治療を通じて、口腔ケアの重要性を認識してもらうことができます。日常的に丁寧な歯磨きやフロスの使用などの習慣が定着することで、将来の口腔健康を支える基盤となります。

3. 心理的健康と社会的自信の向上にも繋がる

 
美しい歯並びと健康な口腔は、笑顔に自信をもたらし、社会的な活動を活発にします。これにより、心理的な健康が向上し、社会的なつながりを持ち続けることができ、老後の生活の質を高めます。

歯並びが良く、笑顔に自信が持てることで、社会的な交流や活動に積極性をもたらします。歯並びが変わるだけで、ストレスの軽減やメンタルの良好な維持に繋がり、心身の健康を保つことができます。

豊かな社会生活を送ることで、認知症予防にも繋がります。

4. 長期的にみると、健康コストの削減に！

 
予防的な矯正治療を若い頃から受けていることで、将来的な口腔治療にかかる費用や身体的な負担を減らすことができます。健康な口腔を維持することで、医療費の削減にも繋がることを知ってもらいましょう。

長期的に見て、矯正治療によって歯や歯茎の問題が減少します。そして、全身の健康に繋がることで入院や大きな治療の回数も減少し、経済的な負担が軽減されます。

インビザライン治療をきっかけに、健康管理への意識が高まり、口腔だけでなく全身の健康管理に対して積極的に取り組む姿勢が養われます。

患者のお口だけではなく全身を考えられる、診察できる歯科医院がこれから必要になる要素だと思います。
そういった話ができることで、社会的な歯科医院の立場、あり方も素敵な歯科医院になると思います。

5. 老後のQOL（生活の質）の向上について

 

口腔の健康が良好であることは、食事を楽しむことができ、コミュニケーションも円滑に行うことができます。食事を楽しむことや人と話すことが、老後の生活を豊かにし、生活の質（QOL）の向上になります。

インビザライン治療を希望される患者さんは、老後について考えていない年齢の方も多くいらっしゃいます。

健康な歯と歯茎で、好きな食べ物を問題なく食べることができるため、食事の楽しみが持続します。自分の歯で話すことができ、自信溢れることで気持ち的にも明るくなれます。

イメージしにくい、考えたこととない部分になります。患者がイメージを膨らませやすい写真や資料などを用意し、患者自身が今後どうなりたいのかをイメージできるようにすると良いでしょう。

まとめ

 

インビザライン矯正を含む口腔ケアの徹底は、100歳まで健康に生き抜くために非常に重要です。

全身の健康をサポートし口腔衛生を維持していくことで、心理的・社会的な健康も向上させることができます。
これにより、将来の医療費を削減し、老後の生活の質を高めることが可能となります。

いきなりお口の健康のことを言われてもイメージがつきにくく、自分事として考えられない場合が多いです。そこを患者の興味のあるところから話を拡げていけると、患者も関心を持ち有意義だと感じてもらえます。

矯正治療後のリコール定着やその他の自費治療のご案内、ご家族など周りの方への周知にも繋がる話になります。

歯科医院側もインビザライン治療だけに焦点を当てるのではなく、視野を広く、考えておくことで今後の集患や収益に繋がっていきます。